パリ日本人美容師
パリと日本が拠点の美容師・フォトグラファー。多くの受賞歴を持ち、VIPや著名人、モデルなども顧客。マンション二棟(34戸)を建築・経営中。→詳しいプロフィールはこちら←
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夢の記憶

もう生き返るはずが、あるわけないのにね。

久しぶりに鮮明に覚えてる夢を見た。

死んだはずの父親が蘇り、家族でテレビを見ていた。
温かい家族団欒の時間。

眠くなってきて、「もう寝るね。お父さんはまだ寝ないの?」
って聞くと、「寝るのが怖いんだ。また目が覚めなくなってしまうかもしれない。」
そう応える父親に


「そんなはずない!寝なきゃ体に悪いよ。僕が一緒に寝てあげるよ。」
僕はまるで小さい子供のように抱きしめながら言った。
抱きしめた父親の体は予想外に冷たくなってきていた。
 

「何か食べた?食べなきゃ体に悪いよ。」
「何も食べられないんだ。全て吐いてしまうんだ。」
優しい口調で応える父親。


無力感と父親を二度と失いたくない、そんなどうしようもない感情が押し寄せ。
そこで目が覚めた。

夢の最初の方ではふっくらしていた父親が、最後の方では痩せて冷たくなってきていた。

そんな温かくも、残酷な夢だった。

もう父親が他界してから、17年。

もう父親がいない人生を半分生きてるんだな。
それでもまだ思い出す。
夢の中にまで出てくる。
優しかった父親。

完璧ではなかったけど、自分にとって唯一無二の父親。

寂しい気持ちに少しなったけど、また今日も頑張ろう。
そうやって生きて行くことしか自分にはできない。

こんな事を書いたのは、まだ父親が生きてる人は、一緒にいる時間を大切にして欲しいなって思ったから。

僕は高校生の時に父親を失いました。

一番、生意気で調子にのっていた時期。

父親との時間を大切にできなかった事を今でも悔やんでいる。

後悔するという事はほとんどしない自分でも、一生消えない後悔を
自分は持っている。

でもその痛みのお陰で、人に本当の意味で優しく出来る時があるんだけど。

大人になってから、お酒飲んだり、話したり。色々してみたかったよ。

ちょっと暗い話をしましたが、少しでも誰かの為になれば良いなと書きました。

僕は父親にできなかった分は母親を大事にします。
(よく喧嘩してしまうけど。。そこは内緒。)

ではでは
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